ルールが極めてややこしいGoogleショッピング広告。
「誰でも実施できるの?」
「自社EC持ってないけど大丈夫?」
「Amazonの商品ページに飛ばせるよね?」
などの疑問をお持ちの担当者様も少なくないでしょう。
そこで今回はGoogleショッピング広告の遷移先問題について、かつて苦しみ抜いた筆者が、その真実について共有していきたいと思います。
検索しても中々出てきませんし、きちんとしたサイトでも誤った情報を掲載しているケースが見受けられたので、実体験ベースで今回はお話ししていきます。
遷移先の指定は自社ECのみ可能
結論、Amazonや楽天市場などの外部ECモールに遷移させるのは不可能です。
リンク先URLに指定できるのは自社ドメインの販売ページのみです。(2021年8月現在)
理由としてはサイトの所有権を確認できないからです。
つまり遷移先に指定したサイトが広告主の所有かどうかを確認する作業ができない、ということ。
具体的には、サイト内部(ソースコード)にタグを埋め込むことで所有権を確認します。
自社サイトだとサイト内を修正できますが、外部サイトだとアクセスできませんし、勝手に操作できたとしても不法侵入ですよね。
タグの埋め込みでなくGoogleアナリティクスやタグマネージャーにて確認する方法もありますが、いずれにせよ自社サイトでなければ実施できません。
そのため、ユーザーが広告をクリックした際、誘導できるのは自社ECのみとなります。
同じGoogle広告でも、リスティングやディスプレイ広告の場合はAmazonや楽天市場などに飛ばすことができます。(リマーケティングやCV計測は不可)
Google広告の歯切れの悪い返事
とはいえGoogle広告側は上記のように、外部サイトへの遷移を明確に否定しているわけではありません。
問い合わせたところ「外部ECモール側がタグを埋め込ませてくれるなら計測できる」との返信がありました。
Amazonも困惑
Googleの返信を加味してAmazonに問い合わせたところ「Googleさんの問題なので、こちらでは対応できない」と返事をいただきました。
当然といえば当然ですよね。
ECモール側からすれば「知らんがな」という話でしょう。
同じく楽天市場やYahoo!ショッピングなども同じ回答をするかと思います。
「外部サイトが所有権確認作業(タグの埋め込み)の対応をしてくれれば遷移先に指定可能」というのがGoogleの回答でしたが、現実的には不可能ということです。
Googleは「それはできません」とはっきり回答し、Google広告ヘルプにもその旨をきちんと掲載すべきでしょう。
ショッピング枠に出ている広告は何なのか
とはいえ、何かしらのキーワードをGoogleで検索すると、ショッピング広告の枠にAmazonや楽天市場などが出品している商品が出てきます。
こちらは何なのでしょう….?
1つ言えるのが外部ECモールそのものが出品しているという点です。
その商品の販売主は一企業や個人店だったとしても、多くの売上が見込める場合やセール中であれば、楽天市場そのものがGoogleショッピング広告を実施しているということ。
また、ショッピング広告枠の一部をAmazonが保有していたり、Googleのクロールによって表示されるケースもあるなど、諸説あります。
ショッピング広告枠の広告だからといって、必ずしも広告代理店や販売主が出向しているとは限りません。
まとめ
Googleショッピングで遷移先に指定できるのは、今のところ自社ドメインの販売ページのみです。
ショッピング枠に外部ECモールの広告が実際に出てくるため、リンク先に指定できそうですが不可能なため注意が必要です。
Google広告側もこの点は課題と感じているようなので、今後の改善に期待しましょう。